熊野古道 令和5年3月4日(土)~7日(火)

 

熊野古道 中辺路を歩いて熊野本宮大社へ

3月4日(土)~7日(火)

 

まだ3月初めだというのに全行程春の暖かな陽ざしに恵まれ、熊野古道の歩きは苦しいながらも楽しい山行でした。

 

4日(土)

徳島からフェリーで和歌山へ。一路中辺路の出発地点滝尻王子へ移動。途中一面の南高梅の畑はまだ蕾。Oさん曰く「帰りにはきっと花が咲いていますよ」(帰りには本当に花で畑は白く染まっていました)。4時頃民宿到着。すぐ前にある熊野古道館で熊野古道の歴史についてゆっくり勉強しました。

3月5日(日)

7:40 滝尻王子出発。かつて平安の上皇や貴族が通った淀川河口の渡辺津から熊野三山までの道のりはここから険しい山道となり、ここ滝尻からが「熊野の霊域」とされたそうです。

50mも進まずして足場の悪い急登に。

こんな路を平安の貴族やお伴の人たちが歩いたのかと思いをはせながら歩く。

高原霧の里休憩所。最初の難関を上り詰めると高原熊野神社がありその横に休憩所あり。草もちを買う。今までとは打って変わった穏やかな景色が広がっていました。

杉林の中、上り下りを繰り返すが、最初ほど悪路ではなくそれ程苦にはならない。

路は一端国道に下り、道の駅「熊野古道中辺路」で一休み。そこから少々上ったところにある牛馬童子像。ここでオーストラリアからの女性二人組と会い、一緒に王子毎に置いてあるスタンプを押していると、後ろから若い男性が「これ落としていませんか?」と声を掛けてくる。タオル、これは私たちの落とし物。スタンプ帖、これは彼女たちの落とし物。先の男性流暢に英語で対応し始めた。聞くと、この先の近露の旅行会社に勤めているとか。近露まで一緒に歩く間に、今夜の宿はこの辺りでは一番料理の美味しい民宿だと聞き期待が高まる。

近露王子。ここからは残り4Km、ほぼ舗装道だ。民家や学校を縫いながら進むと暗い山の道になる。行けども行けども本日の最終地点継桜王子に着かない。舗装道で足は痛いし、もう全員ヘトヘト。

継桜王子。ここは見事な杉の巨木が聳え、石段の上には赤いお社と南の方角だけに枝を伸ばした「野中の一方杉」がある。

日本名水100選の一つ「野中の清水」。

17時前には宿に到着。本日の走行距離18.2km。宿は本日が改装オープン初日とのことで真新しい檜風呂に浸かり、最高に贅沢な日本料理の夕食を堪能する。同宿だった東京とフランスから来たという女性二人組から明日の行程のアドバイスをもらい、17時には本宮の門が閉まるというので、明日の最初の3kmの舗装道区間は車での移動に変更する。

3月6日(月)

7:30出発。昨日の疲れも取れ元気いっぱい!

小広王子まで車で移動しそこから歩き始める。杉林の路は上り下りはあっても比較的歩き易かった。

蛇形地蔵。この近辺で出土した海藻の化石が蛇の鱗のように見えるところから「蛇形石」と名付けられた石を背に祀られているお地蔵様。

三越(みこし)峠関所

発心(ほっしん)門王子。ここからが熊野本宮大社の神域だそうだ

発心門から本宮へはなだらかな下り路で、もうすぐ本宮に着くという期待感もあって昨日のような疲労感がないのが不思議だ。

熊野本宮大社。無事16時過ぎに到着。ゆっくり参拝しました。

旧社大斎原(おおゆのはら)。ここは明治22年の水害で流されるまで熊野本宮大社があった場所。大鳥居の向こうの杜にかつては上四社・中四社・下四社とあり、中社・下社が水害で流され、残った上四社を現在の場所に移築したのだそうです。

大斎原でパワーをもらい、17時過ぎに川湯温泉の宿に到着。本日の歩行距離19.1km。昨日ほどの疲れを感じませんでした。

3月7日(火)

8:30 川湯温泉を出発。途中和歌山市内を走りながら和歌山ラーメン店を検索。たまたま見つけたラーメン店が超人気店だったらしく、11時に店に着いたら開店は11時半。仕方がないので店の前で待っていたら続々と人が並び初め、開店一番乗りで美味しい和歌山ラーメンを食べました。

晴天に恵まれ、初日の民宿の夜ご飯が弁当だったのには驚きましたがご主人はいい人で猫本に載る人気者の猫がいたり、二日目の豪華な食事に驚かされ、その宿で会ったフランス人の女性が茶道の先生で歩きの途中でお茶を点てて飲んだとか、面白い出会いもいっぱいあり、楽しく充実した熊野古道でした。

 

投稿者:O.R